COPD(肺気腫)とは?
長年の喫煙行為により、肺組織に浸潤(浸み込む)した酸化物が炎症を慢性的に発症させ、肺組織が壊れていく疾患です。
特に、酸素と二酸化炭素を置換する肺胞が壊れ続けていく疾患です。
治療する薬剤がなく、ある専門医によると「残念ながらCOPDは治りません。」
「COPDは、たとえ禁煙したとしても、老化とともにゆるやかに進行していきます。そのため、40歳や50歳で禁煙したとしても、70歳の時点で周囲の同年代の人と同じ生活ができるわけではありません。」
COPD・肺気腫には、治療法がない。独立行政法人、環境再生保全機構(WEBサイト)
「COPD で肺胞が壊れたり、細気管支に炎症を起こすと肺機能の低下を起こします。残念ながら、一度破壊され、変化を起こした肺を元に戻すことはできません。」
また、「肺気腫は進行性の病気であり、根本的な治療が現代の医学をもってしても難しくなっています。しかし、早く病気を発見して治療を続ければ、症状を和らげたり、病気の進行を抑制することが可能です。」
そのため、呼吸理学療法などによって、日常生活に起こっている支障を取り除いていくことも効果的なのです。」
COPD(肺気腫)の治療は、症状をやわらげるための姑息的治療が主要
ある呼吸器専門医の話ですが、「COPD(肺気腫)の治療は、症状をやわらげる姑息的治療が主、姑息的治療というのは、卑怯という意味ではなく、完治はできないものの場当たり的な治療はできるということです。」という表現をされています。
今のところ、吸入ステロイド薬や吸入コリン薬による吸入器で気管支を広げる程度のことしかできていないようです。
深刻なのは、生存率の低さです。COPD(肺気腫)と宣告されてから、5年でおよそ50%といわれています。
あるサイトの「肺気腫の生存率」というところで、「肺気腫だと診断された時からの5年生存率は50~60%くらいだそうです。ちなみに生存率というのは5年後に健康的に生きているという意味なのかというとそうではありません。寝たきりで翌日に亡くなったとしても生きていたという事になるのです。」
「つまり健康的に生きていなくても、ただ呼吸をしていれば生きている事にカウントされてしまうのです。」
非常に厳しい表現だと思いますが、COPD(肺気腫)と宣告された場合、このことが、現実だと理解し、どう認識するかが、重要なことになります。
いうまでもなく、喫煙習慣は厳禁です。
COPD(肺気腫)は、慢性的な炎症が、肺組織を壊していく疾患ですから、炎症を止めることが出来れば、残された組織をリハビリやマインドフルネスのような呼吸法を行うことによって、活性化させれば、普通の生活がおくれるはずです。
現状、炎症を止める薬剤がないのが実情ですが、炎症を抑制する生活習慣を継続的に実行することにより、その可能性が見つけられるはずです。
もしかしたら、その努力度と熱意によって炎症を止められるかもしれません。
治療は、質の良い生活習慣に支えられた継続的なセルフマネジメント(自己管理)が重要
COPD(肺気腫)は、慢性的な炎症によって肺組織が壊れていく疾患です。生涯、自分の病気とうまく付き合う能力を身につけ(セルフマネジメント)継続的に治療を行っていくことが必須となります。